テレビの裏側をコッソリ暴露! 謎の業界人集団「チーム・スパイス」の業界裏日誌

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チーム・スパイス

  「リップ(=唇)が合ってないなぁ」

  モニターで歌番組のリハーサルの様子を見守る、某テレビ局のKプロデューサーは、そうつぶやいた。

  画面には、ある女性アーティストの歌う姿が映し出されている。
  激しいダンスを踊る彼女たちの唇は、先程から歌声と合っていない。
  いたく不自然なのである。

  さもその場で歌っているかのように、録音済みの音源に口元の動きを合わせる“口パク”は、歌番組において暗黙の了解事項の一つだ。

  長年、口パクをしている歌手なら、違和感なくこなすことができるが、デビューしたての新人歌手やアーティストとなると、そうもいかない。

  実際にやってみると分かるのだが、音源に合わせて声を出さずに歌っているかのように見せるというのは、かなりのテクニックがいる。
  激しいダンスをしながら歌えば、当然ながら息が切れて、声が出ないことだってある。
  それに、音程だって外すリスクもある。

  自曲の最大のアピールの場となる音楽番組でそんなことが起きたら、当然売り上げにも影響が出るし、歌手、アーティストとしてのイメージも最悪だ。
  そういう事態を避けるため、音楽番組では口パクという“保険”が掛けられているのだ。

  では、なぜ音楽番組などではアーティストが曲の合間で観客をあおるパフォーマンスができるのか?

  それは歌っている間はマイクの音量を絞り、間奏になると上げているからだ。

  以前にある歌手が明かしていたが、歌唱力に定評のある大物演歌歌手でさえ、口パクを使うことがあるという。
  例えば、一番は本人が地声で歌い、二番は口パクという風に“パート”で分けるという具合にだ。
 
  大物演歌歌手といえども、歳を取れば喉のコンディションがいつも良好というわけにはいかないし、高音が出なくなるという悲しい現実もある。
  とはいえ、ファンはいつだって一番良い時代のパフォーマンスを期待している。
  だから、かつてのヒット曲などを歌う時には、昔と変わらぬ歌声でなければならないのだ。

  口パク同様、バンド演奏の“当てぶり”も、音楽番組では今や常識となっている。

  音源に合わせて、さも演奏しているかのように見せる、まさに“エアバンド”状態。
  音楽番組では“ゴールデンボンバー”がそこらじゅうにいるのだ。

  その昔、この“当てぶり”に一石を投じたロックバンドがいた。

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