テレビの裏側をコッソリ暴露! 謎の業界人集団「チーム・スパイス」の業界裏日誌

0001

  午後2時、オレはロケ場所である寿司屋の2階にいた。

  畳のい草の匂いがほんのりと香る和室の16畳。
  ADと2人で、机や椅子を運んで、慌ただしく撮影の準備を進める。
  あと1時間後には、“お笑い界のキング”が登場し、番組の収録を行うのだ。

  テレビ番組は、スタジオで収録するものもあれば、街中に出て撮影をすることも多々ある。
  そういう時は、お店や公共施設などを借りることになるのだが、撮影許可を取るのがなかなか難しかったりする。

  飲食店の場合、客の出入りが激しい時間帯は基本的に撮影NGである。
  お店側が比較的余裕のある時間に、場所をお借りして収録に臨むことになる。

  中には、番組の収録日を休業にして場所を提供してくれる店もある。
  テレビ番組の収録は、スケジュール通りに進まないことばかりなので、こういう協力的なお店は本当にありがたい。

  もちろん、協力してもらうからには、こちらも仁義を通さねばならない。
  通常の営業時間を潰してもらうので、それなりの“場所代”を支払わせて頂く。
 
  この“場所代”の値段は、すべて交渉次第だ。
  そのお店が収録中の営業時間内で得られるであろう収益を補償することもあれば、民放テレビの場合は“タイアップ”というカタチで、番組内でお店を紹介することにより、“場所代”のかわりとするケースもある。

  そういった交渉は、番組のAP(=アシスタントプロデューサー)なり、AD(=アシスタントディレクター)の腕にかかってくる。

  今回の寿司屋の場合、女性APの交渉のおかげで、“キング”のサインのみで撮影OKになった。
  “キング”のファンは多く、ロケ先では好意的に迎えられることが多い。

  じつは、この寿司屋の前に、ある和食屋での撮影を予定していたのだが、見事に交渉決裂とあいなった。
  その店が提示した“場所代”は、なんとウン十万円!
  我々のような予算のない番組からすると、その金額はえらく法外だった。

  しかし、店主いわく「NHKさんが撮影した時はその値段でした」とのこと。

関連記事