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  かつて日本の正月といえば、各テレビ局が大型時代劇を長時間にわたって放送していたものだが、最近はとんと見る機会が減っている。

  そんな中、来年の正月にはテレビ東京が毎年恒例だった長時間の時代劇を放送せず、新春ドラマスペシャルとして「釣りバカ日誌 新入社員 浜崎伝助 伊勢志摩で大漁!初めての出張編」を放送することが発表された。

  同局はアナログ放送時代の12チャンネルだったことにちなみ、1979年に異例の12時間番組として「新春ワイド時代劇」をスタート。
  デジタル放送でチャンネルが「7」に変わると7時間放送に変わったが、近年は少しずつ時間を短縮。
  今年放送された「信長燃ゆ」は3時間番組となっていた。

  今月1日の定例会見でテレビ東京の高橋雄一社長は、時代劇の放送終了について言及。
  かつての12時間のオンエアだった放送初期を「高い視聴率をとっていた時代があった」と振り返ったうえで、「視聴者の特性が変わってしまった」と分析した。
  そして、「視聴率的には必ずしも正月だからそういうもの(=時代劇)という風に結びつかないなと、ここ2、3年感じていました」と理由を明かした。

  民放キー局の編成担当はこう語る。

「時代劇の映画はここ数年大半がヒット作の基準となる10億円をクリアしていますが、テレビの時代劇はまったくふるわない。NHKは大河ドラマをはじめ、相変わらず時代劇を多く制作していますが、民放では2011年12月にTBSさんが『水戸黄門』が終了し時代劇のレギュラー枠が消滅。歌舞伎俳優の中村吉右衛門さん主演の人気シリーズ『鬼平犯科帳』(フジテレビ)も今月2日と3日の放送でついにファイナルを迎えました」

  高橋英樹、松平健、杉良太郎、里見浩太朗ら民放の時代劇からスターにのし上がった俳優は多い。
  それだけに、若い俳優の中からも新たな時代劇スターが誕生する可能性は十分にありそうなものだが、何故、民放の時代劇は衰退してしまったのだろうか?

  「とにかく、金がかかるのが一番の原因だろう」と話すのは広告代理店社員。

「カツラ、衣装、セットなど新たに作るとなるとそれなりに金がかかる。NHKの大河は現在でも1話あたり5000~6000万円ほどかけているが、受信料収入に加え国家の予算までつくNHKの潤沢な資金があってのこと。民放では、その半分の3000万円程度が予算の目安ですが、2時間ドラマだとその倍はかかってしまう。例えば、『水戸黄門』のようにパナソニックの1社提供のような場合は安定しているが、その企業の業績が傾いた場合はアウト。広くスポンサー企業を集めようと思っても、電化製品など現代社会にあるものが劇中に出てこないので、企業にとってもメリットがなく、スポンサー枠が埋まらないということも背景にあります」

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