テレビの裏側をコッソリ暴露! 謎の業界人集団「チーム・スパイス」の業界裏日誌

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

000

「“入り”が最悪だっつーの!」   

  視聴率表の分計を見ながら、番組プロデューサーが怒気を含んでつぶやいた。
  会議室の空気が一層重くなる。
  チーフ作家の先輩は電話をかけるフリをして、うまい具合に会議室から出て行った。

  テレビの視聴率は分単位で集計されている。
  そのため、放送時間の何分で数字が上がったのか、下がったのか一目瞭然なのだ。

  プロデューサーが指摘した“入り”とは、番組がスタートするときの数字を指す。

  大抵、前枠で放送されている番組の数字(=視聴率)が良いと、そのままとは言わずともかなりの高い数字でのスタートが見込まれる。
  お目当ての番組が終わり、視聴者がテレビのチャンネルをそのままにしている可能性が高いからだ。
  当初は見るつもりがなかった番組でも、もし興味を惹くものであれば続けて視聴してくれる。

  なのでテレビの視聴率は、各局横並びの競争に目を奪われがちだが、じつは“縦”の数字も重要である。

  番組の入り=スタート時点での数字が低いと、なかなか挽回するのは大変である。
  何でも最初から下駄を履かせてもらったほうが有利なように、視聴率争いも放送開始時点での数字は、その後の数字を大きく左右する。
  どんなレースでもスターとダッシュは肝心というわけだ。

  結局、番組は視聴者に見てもらわなければその内容、面白さは伝わらない。
  どんなにつまらない番組でも、たまたまチャンネルがついていれば、それが視聴率としてカウントされてしまうのだ。

  もっとも昨今でこそ、リモコンでザッピングを繰り返す人がいるが、かつてはテレビの置いてある場所まで移動をしてチャンネルを変えなければならなかったので、一度見始めたチャンネルを変えさせるのは、かなりの至難の業だった。

  入り時間に文句をつけているプロデューサーは、さも前の番組がヒドイと言っているようなものだ。
  激しい視聴率争いを繰り広げる各局の横並びが100m競争で、次の番組に繋いでいく縦の並びは400mリレーといったところだろうか。

  数字の高い番組が3つも、4つも続くと、一気にテレビ局としての実績は上がってくる。
  さしずめ近年の「日本テレビ」が、それに当てはまるだろう。

  そのため、局の編成は互いに相乗効果を生むような番組編成を考える。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連記事